【 概 要 】−名草巨石群は案内板によると「 名草の厳島神社境内からその奥にかけての一帯に花崗岩の巨大奇岩礫が並んでいます。花崗岩は非常に大きな固まりであったが、節理(割れやすい石)に沿って風化し、水に洗われてついにいくつかの大きい石の累積となって残りました。名草の巨石群は祖粒の花崗岩特有の風化状態を示す代表的なものとして昭和14年に国の天然記念物に指定されました。」とあります。名草巨石群の中には弁慶の手割石、御供石、太鼓石、石割楓、御舟石など名称のついた巨石が散見できます。厳島神社境内にある弁慶の割石は「宝之泉」と呼ばれる水場の中にまるで島が浮かんでいるようにある巨石で高さ約2m、幅約3m程、岩の頂上付近から真っ二つに亀裂が入り、武蔵房弁慶がこの岩に仁王立ちになり錫杖を力一杯突きつけこのように割れたと伝えられています。頂部には注連縄が張られている事から信仰の対象になっていたいたと思われます。名草巨石群中最大の「御供石」はその大きさに圧倒されるだけでなく、周辺の巨石と複雑に重なりながら偶然にも人が入れる程の空間が作り上げられています。この空間は女性の胎内に見立てられ、この穴をくぐる事で人は生まれ変わる、又は、今まで生きてきた中で犯した罪が浄化されると信じられていて「胎内くぐり」と呼ばれ信仰の対象になっています(名草巨石群の胎内くぐりでは子宝、安産に御利益があるとされます。)。厳島神社の奥之院にあたる場所も巨石で構成され、磐座(神の世界と人の世界を繋ぐ場所、神が降臨する場所)とも云われ石祠が祀られています。
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